先日、少し前に終了した事件の元依頼者の方から、連絡を頂きました。裁判では勝訴したものの、結局相手に支払能力が無く、泣く泣く強制執行も断念し、お金の回収ができなかった事案でした。このような事件は、とても悔しい気持ちだけで無く、自分の無力さを思い知らされます。
元依頼者の方からの連絡内容は、近況報告でした。依頼関係が切れた後もこうやって近況報告をいただけるのはとても嬉しい気持ちになります。話の中で、元依頼者の方が当時の事件について、「ある程度分かっていたこととはいえ、お金を回収できなかったことはとても悔しいし残念であるけれども、裁判を通じて気持ちを晴らすことはできたし、裁判所も自分の言い分を認めてくれたということで、割り切れました。」と言っていました。
あらためて、結果だけが全てでは無く、そこに至るまでの過程を大切にしていきたいと考えさせてくれる出来事でした。初心、忘れるべからず!
(弁護士 萩原 得誉)